いつでもどこでも音楽が楽しめるようになるヘッドフォン。最近ではワイヤレスの品質向上などもあってさまざまなタイプのヘッドフォンが溢れており、気軽に高品質な音を楽しめるようになりました。ただ種類が増えていったため価格帯も数千円から数十万までの価格帯があり、いざヘッドフォンを購入する時には種類の多さなどで迷ってしまう事も多々あります。
そこで今回はヘッドフォンのタイプや音の傾向、どのような場面で使うかなどを紹介していきます。
目次
ヘッドフォンの装着タイプについて
ヘッドフォンの装着タイプにも様々な種類がありますが、このページでは耳をまるまる覆うタイプオーバーイヤーと、耳の上にちょこんと乗せるオンイヤータイプを解説していきます。
オーバーイヤーヘッドフォンとは?
アラウンドイヤーなどとも呼ばれるオーバーイヤーヘッドフォンは耳を完全に覆ってしまうタイプのヘッドフォンとなり、ヘッドフォンという言葉を聞いて連想するのはこちらのヘッドフォンでしょう。サイズが大きいものが多いので音質面は優れていますが、耳をまるまる覆っているため長時間の着用は耳が痛くなったりする事があります。
また、サイズが必然的に大きくなってしまうので持ち運びには不利な場合もあります。商品によってはヘッドフォンを折りたたんでコンパクトなサイズにできるような工夫がされているものも珍しくありません。
オンイヤーヘッドフォンとは?
オーバーイヤーヘッドフォンに比べるとサイズは小さく、その名の通り耳の上に載せるように使うのがオンイヤータイプ。
サイズが小さいため同価格帯のオーバーイヤーヘッドフォンと比べると音質面ではどうしても劣ってしまいますが、ここ最近の技術の進化によって、昔では考えられないほど音質と携帯性に優れたヘッドフォンが販売されています。携帯性もいいので持ち運びを考えているのならこのオンイヤータイプのヘッドフォンがオススメです。
クローズド型とオープンエアー型とは?
ヘッドフォンは音を発生させるためにドライバーユニットをハウジングで覆われています。このハウジングの構造の違いで「密閉型(クローズド)」「開放型(オープンエアー)」に2種類に別けられ、それぞれの音の特性はまったく違ったものになります。
密閉型(クローズド)ヘッドフォンとは?
密閉型のヘッドフォンはハウジング部分が密閉されており、遮音性が高く、小さな音でも音に集中することができます。ハウジングが密閉されているため大きな音で聞いても音漏れがほとんど起こらず、屋外使われているヘッドフォンはほとんどが密閉型のヘッドフォンになります。
音の特徴は低域再生に強く、迫力のある音を再生します。欠点と言えばハウジング部分が密閉されているので解放型に比べると音が多少篭って聴こえてしまいます。価格帯も1000円代から数十万など、多種多様なタイプが販売されているのが特徴です。
開放型(オープンエアー)ヘッドフォンとは?
オープンエアーヘッドフォンはハウジング部分に空気が自由に出入りできるようにメッシュなどで穴が設けられています。ハウジング部分が開放されているため、密閉型と違って音の広がり方も自身を包み込むように再生され、格段にクリアに聴こえて音が立体的に感じられるようになっています。
欠点は密閉型よりも低域再生には弱いこと、ハウジング部分を開放しているため音漏れはしますし、屋外で使うには向いていません。ヘッドフォンを試聴して、気に入って買ってみたものの開放型で外では使えない…という人も少なくはありません。
開放型ヘッドフォンは自宅でじっくりと音を楽しむためのヘッドフォンとして捉えてください。
開放型ヘッドフォンは屋外使われる事を想定していないためか、販売価格も多少値がはります。1000円代から販売されている密封型と比べると4000円代から販売されています。
インナーイヤー型イヤフォン
インナーイヤーという名前から耳の奥深くまで押し込むタイプのイヤフォンだと勘違いされがちですが、インナーイヤー型イヤフォンは、耳の穴に浅くのせ、ひっかけるように装着するタイプのイヤフォンです。オープン型イヤフォンとも呼ばれています。iPhoneを購入した事がある人なら、iPhoneと一緒についてくる白いイヤフォンと言えば伝わるかと思います。
このインナーイヤー型はひと昔前まではスタンダードな存在でしたが、耳にかけて音楽を聞くので、当然音量を上げていく事で音漏れが発生してしまう事が最大の欠点となります。
良い音で聞くためには音量をあげなければならない事がネックでもあり、シャカシャカ音が社会問題とまでになり、インナーイヤー型からカナル型イヤフォンが主流の時代へと移り変わりました。
インナーイヤー型イヤフォンの音の特徴は、イヤフォン本体の大きいので、スピーカーユニット部分の口径も、大口径のドライバユニットを載せられるので再生できる音域の幅は広く、ダイナミクス豊かな音になります。カナル型と比べても空気感や空間のある感じの音が特徴です。対照的に耳から少し距離があるため、低音成分はカナル型のような重低音などは聴こえ辛くもなってしまいます。「低域部分をしっかりと聴きたい!」という気持ちから音量をあげてしまい結果として周囲の迷惑に繋がってしまう事もありますね。
カナル型イヤフォン
一時期はインナーイヤー型イヤフォンばかりでしたが、最近では家電量販店などに行っても、カナル型イヤフォンが多く陳列されています。カナル型イヤフォンは耳栓型イヤフォンとも呼ばれており、先端にゴムキャップがついており耳栓になりドライバから音が再生されます。
カナル型イヤフォンの音の特徴として、インナーイヤー型イヤフォンと比べて低音域の再生と、細かい音の表現を感じられるのが特徴です。その反面広がりのある奥行きや空間表現はインナーイヤー型に分配が上がります。ただしこの辺りも価格帯によって弱点はなくなります。
高価なカナル型イヤフォンなどでは30万円以上するものもあり、小さなウーファーからツイーターまでついているものもあります。
ここまでいくともはやヘッドフォンなどはいらないのではないか?と感じるほどの素晴らしい音質となっています。
TV/Hi-Fi ヘッドフォンとは?
Hi-Fiとは「High Fiedelity」(高再現性)を短く表現した単語で、この単語がヘッドフォンについている場合は、ヘッドフォンにありがちな音のひずみや、不要な音が極力抑えられていることを意味します。
有名なのはPHILIPSのHi-Fiヘッドフォンですが、一つ当たりなんと4万円もします。
ヘッドフォンやイヤフォンを選ぶポイント
ヘッドフォンとイヤフォンを選ぶうえで、重要なポイントは使用用途になります。例えば自宅でゆっくり本格的なオーディオを楽しみたいと思っているのなら密閉型よりも開放型のオーバーイヤーヘッドフォンを選ぶなど。工夫してみてください。
また、ヘッドフォンやイヤフォンには再生周波数帯域という再生できる周波数の最も低い帯域と高い帯域があり、これを見て判断するのも大切なポイントです。この数値の幅大きければ大きいほど広がりのある音が再生できるのですが、再生周波数帯域が広いからと言って好みの音かどうかはまた別の問題です。
AとBと試聴し、Aの方が再生周波数帯域は広くBの方が狭く表示されていても、Bのヘッドフォンの方が良い音だと感じたのなら、数値ではなく自分が好みのものを買う事を推奨します。また、試聴する時には必ず音量をある程度まで上げて聴き比べてください。ある程度まで音量をあげてみないと聴こえてこない部分もあります。
ヘッドフォンまとめ
ヘッドフォンやイヤフォンについて紹介させていただきました。
ヘッドフォンの購入を考えいてるのなら、まずは試聴できる場所にいき、音の違いを知りましょう。
沢山のヘッドフォンやイヤフォンを聞いていけば、しっくりくるヘッドフォンに巡り会えるはずです。