「ケーブルなんかで音が変わるの?」と思われる方も多いかと思います。
ケーブルがもたらす音の変化は想像以上に効果があり、ケーブルを一本変えるだけで「あれ?スピーカーを変えたの?」と感じさせられるくらいです。電気信号が通るケーブルを交換すると必ず音は変化します。それがどのようなケーブルであっても少なからず音の変化は生まれます。
電気信号をクルマと例え、ケーブルを道として考えるとこの理解しやすく、砂利道を走っているのか、舗装された道路を走っているかという風にイメージしてもらえれば幸いです。
電気信号である音の波をどれだけ劣化せず元々の音を再生できるのか?というものが大切ではありますが、ケーブルを通す事で音に味付けがされ、それが「良い音」と感じることも少なくはありません。
また、ケーブルの値段も下は数百円で上は何十万の世界ですが、高いから必ず良い音が出るというものでもありません。良い音とは自分が聞いて納得できる音ですので、「高い=良い音」という先入観を取り払う事でオーディオの世界をもっと深く楽しめることかと思います。
このページでは色々な端子毎のケーブルについての違いなどを紹介していきます。
目次
オーディオケーブルとは?
オーディオケーブルとは、音声信号を再生するケーブルとなります。
オーディオケーブルと言っても沢山の種類と端子の種類があり、使う用途や性質も変化していきます。
以下ではオーディオケーブルと呼ばれている代表的なケーブルを紹介していきます。
RCAケーブルとは?
Radio Company of Americaの略称です。RCAはオーディオだけではなくAV機器全般で使われている規格です。
ミニコンポの本体部分からスピーカーに繋ぐ時に使われるオーディオケーブルで、剥き出しのヨリ線を本体部分に接続していた方も多いのではないでしょうか?スピーカー裏についている赤色と黒色の留め金のような所にバラバラのヨリ線を挟み音を出すものです。
現在ではHDMIの登場によって、あまりみなくなりましたが、ビデオからテレビに繋ぐ赤・白・黄の3本の色で別れたケーブルもRCAケーブルになります。赤と白がスピーカー左右のステレオ信号、黄色が映像信号を流せるようになっています。
XLRケーブルとは?
キャノンケーブルとも呼ばれてマイク接続などで使うケーブルですがオーディオケーブルとしても使うことは可能です。
ケーブルが長くなってもノイズが乗りにくく、オーディオを聞くためというよりも会場や放送局といった場所で使われているケーブルだと言えるでしょう。音の質感はRCAケーブルと比べると硬質でコンプレッションがかかったような音と言われています。
オーディオを楽しむくらいで使う範囲なら一般的にはRCAケーブルの方が音が優れていると言われています。
BNCオーディオケーブルとは?
Bayonet Navy Connectorの略でRCAケーブルと比べると高い周波数にまで対応しており、ギガHzの信号にも対応しているケーブルです。
業務用の機器で使われるケーブルで、見たことも聞いた事もない人も多いのではないでしょうか?放送局や撮影、録音現場などでよく使われています。アンプやスピーカーにもBNC端子が搭載されているものもありますが、あまり一般的ではないものです。
スピーカーケーブルとは?
アンプで増幅した信号をスピーカーに送るためのケーブルです。電気信号がケーブルを通る道筋なので、スピーカーケーブルは、オーディオケーブルの中で一番音の変化を体感できる部分です。
オーディオケーブルに拘るのであれば、スピーカーケーブルに拘りを持つ事をオススメします。高額であればいいというものではなく、m(メートル)数万円するようなものよりも、m(メートル)数千円のケーブルの方が好みであったりします。私自身m3万円ほどのケーブルを使っていたのですが、趣味で自作したm200円のmogami2534のケーブルの方が良い音だと感じて驚きました。
好みでしかないのですが、周囲の人間にもオーディオシステムでブラインドテストをしてもらったのですが、数百円のmogamiの方がスッキリとしており、いつまでも聞いていられる音という意見も多かったのです。
もちろん、これは流す音楽ジャンルによっても変わってきますが、3万円などオーディオ世界からしたらまだまだ小童同然ですが、100倍以上の値段の差が音の善し悪しは聞く人間によって変わります。
スピーカーケーブルは意外と簡単に自作もできる上に、沢山の音を楽しむことができます。
正規品に対して満足ができなくなったら色々なケーブルを作って音の変化を楽しんでみるのもいいかもしれません。
スピーカーケーブルの素材と構造
スピーカーケーブルは銅線や銀線などの導体を複数重ねて、その上に絶縁体であるゴムなどをかぶせられています。使われている素材が銅であったり銀であったりすれば音も変化しますし、フォンコネクターの素材によっても音が変化します。
またスピーカーケーブルは構造によっても音質の変化があり、代表的な3種類を紹介します。
平行型ケーブル
2本のヨリ合わせた線を並行に並べたシンプルな構造のケーブル
ツイスト型ケーブル
2本のヨリ線を捻り合わせた構造のケーブル。
この構造により、導体同士の電気抵抗の上昇を抑え、高域の音の信号が伝わりやすいのが特徴です。
BELDENのツイストケーブルは赤と黒の絶縁体で作られたツイスト型ケーブルは、その模様がウミヘビのようなので、ウミヘビと呼ばれており、プロの現場で使われるほど評価の高いケーブルですが、メートル200円程で手に入る嬉しい値段設計。
4芯ケーブル
その名の通り4本の導線で作られているケーブル、低域再生などがしっかりと伝わるように構造されています。
AVケーブルとは?
AVケーブルは音声だけではなく、映像+音声を同時に流せるケーブルとして分類されています。
音声だけではなく映像も含めたケーブル、または音声だけや映像だけを出力するケーブルもAVケーブルと呼ばれています。
またRCAケーブルの事をAVケーブルと呼ぶこともあります。
HDMIケーブルとは?
High-Definition-Multimedia-Interfaceの略で、映像と音声をこのケーブル1本で信号を送れるようになった画期的なケーブルです。
他のケーブルと違い非圧縮のデジタル形式の映像と音せりを劣化することなく伝達でき、HDMIの登場によって多くのケーブルが廃止されていきました。
LANケーブルとは?
ネットワークオーディオも一般的になっている最近ですが、LANケーブルを使っても音に変化があるというのだから驚きです。
各メーカーもオーディオ用のLANケーブルを発売し、製品化しており、嘘のような話ですが音の変化は表れます。30cmで4万円もするようなLANケーブルも販売されていたりするので、最近のネットワークオーディオの世界は奥が深いですね。
電源ケーブルとは?
これも意外なほどに音が変わります。
体感ですがスピーカーケーブルを変えるのと同じくらいの効果はあります。プレーヤーに付属している電源を使っているのであれば、その差は歴然でしょう。
OYAIDEのTUNAMIなどは3万程度で購入できて、電源ケーブルを繋ぐだけで音圧と再生帯域が格段に広がりました。
インターコネクトケーブルとは?
インターコネクトは、英語からそのまま直訳すると「相互接続」を意味しますが、情報などを相互の機器間で送受信できるケーブルを指します。音と電気をできるだけ漏らさないよう構造化されており、おおむね高価格です。
自作する人もいますが、オークションなどにかけられる場合はおよそ1万円から5万円で売られています。
ケーブル解説 まとめ
オーディオケーブルについて紹介させていただきました。
電気信号をスピーカーで再生するために必要なケーブル。ケーブルがもたらす音の変化は体感した事がなければ、是非とも体感してください。
オーディオを楽しむ上で、非常に大きな要素を含んでいます。