スピーカーはオーディオシステムの中で一番お金をかける部分です。
その理由としてはプレーヤーやアンプがどれだけ高品質なものを使っていたとしても、その出口となるスピーカーが家電量販店で2万円程度で売っていたミニコンポのスピーカーだった場合、再生できる音域はその程度の音になってしまいます。もちろん、プレーヤーやアンプによって音の良さは格段に向上しますが、ミニコンポ程度のスピーカーで再生できる音の帯域は限られています。
ここでは、各スピーカーの特徴やスピーカーの選び方などを紹介します。
目次
オーディオの黄金比率
オーディオの黄金比率はスピーカー5:アンプ3:プレーヤー2と言われており、オーディオシステムを組もうと思っているのなら、スピーカーに一番お金をかける事が「良い音」を手に入れる近道なのです。
一口にスピーカーと言っても各メーカーから沢山のスピーカーが販売されており、メーカーによって「良い音」とされている定義はもちろん違い同価格帯のスピーカーをメーカー別に並べてならしても、ひとつひとつに個性があります。
また、スピーカー選びのポイントとして参考になるのは、どのような音楽ジャンルを聞いているかによって選ぶスピーカーも変わっていきます。例えばロック・バンドをよく聞く人ならば、音が前方に向かって飛んでくるスピーカーがオススメです。イメージを沸かせづらいかと思いますが、実際に聞いてみると「なるほど」と理解できるはずです。
逆にクラシックや空間系ミュージックを聞くのであれば、音が広がる部屋に広がるスピーカーを選ぶといいでしょう。こちらはホールや会場のような場所のコンサートを聞いているかのような音に聴こえるはずです。
スピーカーはサイズ、使われているコーン、箱となっている木材などによって音は変化していきます。同じ品番のスピーカーでも同じ素材を使っていても、スピーカーボックスとなっている木材の木目のつまり方によって、音の変化もあるくらいです。こだわり出したら最後、最終的には自作してしまうオーディオマニアの方も少なくはありません。そこまでこだわらずとも、スピーカーという単語ひとつをとっても非常に奥が深く、面白いものでもあります。
色々なスピーカーを解説
原音を忠実に再現するモニタースピーカー
モニタースピーカーとは、原音を忠実に再生するスピーカーです。最近ではDTM使用者が増えてきた事もあってモニタースピーカーという言葉も浸透している気がしますね。
ミニコンポなどを購入するとついてくるスピーカーと、モニタースピーカーは一体なにが違いは何でしょう?
コンポなどに付属されているスピーカーは音楽を心地よく聞かせるために、あらかじめ味付けされています。味付けとは低域と高域が目立つようにイコライジングがされていたりフィルターをかけているのです。音楽を聞くだけならこれはまったく問題はありません。
しかしレコーディング環境において、鳴っている音が味付けされていてはもとも子もありません。味付けされたスピーカーで鳴らして最高の音が出来上がったとしても、フラットなスピーカーで聞いてきけば足された分が引き算されてスカスカの音に聞こえてしまったりします。そうはならない為に、原音に忠実なモニタースピーカーというものが必要となってくるのです。
低価格帯のモニタースピーカーを探しているのならばYAMAHA HS5がオススメです。音楽業界の標準とされているモニタースピーカーNS10Mと近く作られているにも関わらず、値段も3万円しないというのですから驚きです。
ただしモニタースピーカーというものはそれなりの音量で鳴らさないと本来の力を発揮できないため、スピーカーを鳴らす部屋の大きさによってサイズを変更しましょう。
臨場感や空気感を表現するトールボーイスピーカー
トールボーイ型と呼ばれているスピーカーはテレビの左右に設置して、使う方が多いスピーカーです。見た目もスタイリッシュでありながら、縦長から放つ臨場感はトールボーイ型ならではないでしょうか。
トールボーイ型はスピーカーコーンが3~4つほど縦に並んで配置されており、音のきらびやかな部分を再生するためのツィーター、中音域の解像度がコーン、低音域のウーファーコーンなどが並んでいるものが多いです。これら3つのスピーカーコーンから出される音が扇形のように広がり、左右の扇形が交わる部分がトールボーイ型スピーカーを使う上で一番「良い音」で聞ける場所になります。こちらもYAMAHAのNS-F350は5万円程度で、値段以上の音質を持っている事で評価されています。
また5.1chをつくる上でこのトールボーイの音の広がり方では通常の2chのオーディオとは全く違った空間を創りだすことに一役買っています。
名前の通りのセンタースピーカー
5.1chでオーディオを鳴らす時にセンターの位置にくるようになっています。
センタースピーカーはそれ単体で聞くというよりも、トールボーイ型のスピーカーやモニタースピーカーと合わせて使うことがほとんどです。また、前面からの音が直線上にとんでくるので、オーディオとして使うよりも、映画などのセリフを明確に聞き取るために使われていることが多いです。
再生しきれない低域を補完・サブウーファー・スーパーウーファー
一般的なウーファーは、スピーカーでは再生することのできない帯域を再生するための機器です。
サブウーファーとスーパーウーファーの違いは基本的には呼び方の違いだけですが、ライブハウスやコンサート会場などで鳴らされるウーファーをスーパーウーファーと呼ぶこともありますが、これはYAMAHAが作ったサブウーファーの商品名からとられています。ただしスーパーウーファーというものは、和製英語であり海外通じません。サブウーファーのサブはsubであり、~の下という意味をもっています。
通常のスピーカーであれば100Hz以下を再生できなくはありませんが、超低音域を再生しようとすれば、徐々に衰退していきます。通常のスピーカーでは再生しきれていない帯域を100Hz以下の超低音域をするのがサブウーファーであり、通常のスピーカーと比べると口径が大きいものが特徴です。
しかしサブウーファーは使うことによって超低音域を確保はできますが、それらにメインスピーカーの方で鳴っている超低音域がぶつかり、結果として音が濁って聴こえてしまう事があります。音の住み分けを大切にする事で各帯域の音をしっかりと鳴らせる事ができます。
コード類が除去!ワイヤレススピーカー
ワイヤレススピーカーはその名の通り、Bluetoothなどを使いスピーカーから音を鳴らす事のできる機器です。
ワイヤレススピーカーは使うケーブルなども少なく、手軽に設置してスマホなどからでも気軽に音楽を聞ける反面、オーディオ意外に関しては推奨できません。映画などを見ているとそれがわかりますが、映像から音がほんの少しだけ遅れて再生されてしまうのです。これらをレイテンシーとよび、レイテンシを少なくすることは可能ですが、現在の映像と音が合わさる事はできません。
逆にオーディオだけに使うのであれば、ワイヤレススピーカーを選択肢にいれてもいいかもしれませんね。
自作スピーカーには欠かせないドライバーユニット
ドライバーユニットとはスピーカーの駆動部分でホーンのみを取り除いた部分です。
オーディオ好きな方たちは正規品のスピーカーでは満足することができなくなり、自分自身で作ったりする人もいるので、ホーンドライバーとして販売されており、値段もピンきりで数百円から買えるものもあれば、10万円以上するドライバーもあります。
スピーカーまとめ
スピーカーの性質や種類について書かせて頂きました。
ある程度の音質で、費用を抑えたいと思うのでしたらYAMAHA製品は評価も高く値段も手頃なので、オーディオを趣味で始めようと思っている方には非常にオススメです。